幌を閉めたNDロードスターの後方視界、正直怖くないですか?
納車されて初めての車庫入れで、「えっ、こんなに見えないの?」とヒヤリとした経験、私にもあります。
でも、いざバックカメラを付けようと思ってネットで調べると、「バンパーを外して穴を開ける」という記事ばかり。
大切な愛車のバンパーにドリルで穴を開けるなんて、想像するだけで手が震えますよね。
「もっとスマートに、愛車を傷つけずに付ける方法はないのか…」
そう悩んで、DIYに踏み切れないあなたへ。
安心してください。実は、バンパーも外さず、封印もそのままで、もちろん穴あけもなしでバックカメラを付ける「プロの抜け道」があります。
この記事では、リスクゼロでマツコネ連動の快適なバック駐車環境を手に入れる「ナンバー灯ルート」と、作業前に絶対に知っておくべき「5つの注意点」を徹底解説します。
・穴あけ・バンパー脱着不要の「ナンバー灯ルート」を解説
・マツコネ接続は専用ハーネスでカプラーオン
・封印を壊さないから再発行の手間なし
・車検や防水など「5つの注意点」で失敗回避
なぜNDロードスターのバックカメラ後付けは「難易度が高い」と言われるのか?
NDロードスターへのバックカメラ取り付けが、なぜこれほどまでにDIY派を悩ませるのか。
それは、この車特有の「2つの壁」が存在するからです。
まず一つ目は、「マツダコネクト(マツコネ)」というシステムの特殊性です。
一般的なカーナビであれば、裏側に「RCA端子」という黄色い映像入力端子が用意されています。しかし、マツコネにはこの端子がありません。そのため、市販のバックカメラを買ってきても、そのままでは接続することすらできないのです。
そして二つ目にして最大の壁が、「バンパー脱着と封印の関係」です。
多くの解説記事では、純正カメラと同じ位置(バンパー中央)に取り付けるために、リアバンパーを外す手順を紹介しています。しかし、リアバンパーを外すには、ナンバープレートの左上にある「封印」を壊さなければなりません。
封印を壊すとどうなるか?
平日の日中に、わざわざ陸運局へ車を持ち込み、再封印の手続き(数百円ですが、手間はプライスレスです)を行わなければなりません。会社員のあなたにとって、これは「有給を取って手続きに行く」ことを意味します。
「ネットには『バンパーを外せ』と簡単に書いてあるが、それは素人にはリスクが高すぎる」
私は常々そう感じていました。バンパーの爪を折るリスク、ボディに傷をつけるリスク、そして封印再発行の手間。これらをすべて背負ってまで、純正位置にこだわる必要があるのでしょうか?
【結論】愛車NDロードスターを傷つけない「ナンバー灯ルート」が最強である3つの理由

そこで私が推奨するのが、「ナンバー灯ルート」です。
これは、ナンバー灯(ライセンスランプ)のユニットを一時的に外し、その隙間から配線を車内に引き込む手法です。
この方法が、なぜNDロードスターにとって「最強の最適解」なのか。その理由は上記の3点に集約されます。
1. 完全非破壊:ボディにもバンパーにも一切傷をつけない
ドリルを握る必要は一切ありません。鉄板や樹脂パーツに穴を開けるという、精神的に最も負担のかかる作業から解放されます。愛車は納車時の美しい状態のままです。
2. 時短・低コスト:封印再発行の手間と費用がゼロ
バンパーを外さないため、封印に触れる必要がありません。つまり、平日に仕事を休んで陸運局へ行く必要もなければ、再封印代を払う必要もないのです。浮いた時間と有給休暇は、ドライブのために使いましょう。
3. 復元可能:売却時などに完全に元の状態に戻せる
将来、車を手放す時が来るかもしれません。その際、穴が開いていないというのは大きなメリットです。配線を抜いてナンバー灯を戻せば、完全に純正状態に戻すことができます。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 中古車で購入したNDロードスターなら、迷わず「ナンバー灯ルート」を選んでください。
なぜなら、純正位置への穴あけは、防水処理が甘いとトランク内への雨漏り原因になるからです。プロでも気を使うこの作業を、DIYでリスクを負ってまでやるメリットは、現代の高性能な小型カメラを使えばほとんどありません。この知見が、あなたの愛車を長く守る助けになれば幸いです。
失敗しないNDロードスター部品選び:マツコネ接続に必須の「神器」とおすすめカメラ
「ナンバー灯ルート」でいくと決めたら、次は部品選びです。
ここで間違えると、せっかくの作業が無駄になってしまいます。特にマツコネとの接続には、絶対に外せない「神器」が存在します。
マツコネ接続の必須アイテム:データシステム RCH071U
先ほど説明した通り、マツダコネクトと市販のバックカメラは、そのままでは接続できません。
そこで必要になるのが、データシステム製のリアカメラ入力ハーネス「RCH071U」です。
このハーネスは、マツコネ裏のコネクタにカプラーオン(差し込むだけ)で割り込ませることで、マツコネにRCA入力端子を増設してくれる、まさに「鍵穴のない扉に鍵穴を作る」ためのアイテムです。
他にも安価な類似品はありますが、電装系の信頼性でデータシステムの右に出るものはありません。接触不良で映像が映らなくなるリスクを避けるためにも、ここはケチらずに指名買いをおすすめします。
推奨カメラ:突起物規制をクリアする小型カメラ
カメラ選びで重要なのは、「画質」だけでなく「車検対応」です。
後述しますが、カメラがボコッと飛び出していると「突起物規制」に引っかかり、車検に通らない可能性があります。
そこでおすすめなのが、ビートソニックの「カメレオンミニ」のような、超小型で角が丸いタイプのカメラです。あるいは、カロッツェリアやパナソニックの汎用カメラでも、ステーの形状を工夫して目立たなくできるものを選びましょう。
ナンバー灯の横にちょこんと顔を出す程度のサイズ感が、NDのデザインを崩さずベストです。
【図解】NDロードスターのバンパーを外さずに配線を通す!実践取り付けステップ
それでは、いよいよ実践編です。
バンパーを外さずに、どうやって車内に配線を引き込むのか。その具体的な手順を解説します。
Step 1: ナンバー灯ユニットを外す
まず、リアバンパーの下に潜り込み、ナンバー灯(ライセンスランプ)を確認します。
NDロードスターのナンバー灯は、左右どちらかの爪を押しながら引き抜くことで、簡単に外れます。この時、ユニットに繋がっているカプラーも外しておきましょう。
Step 2: 配線の引き込み(ここが最大のポイント!)
ナンバー灯ユニットを外すと、バンパーの裏側に長方形の穴が開いています。ここが車内(トランク裏)への入り口です。
カメラの配線をここから通すのですが、ただ通すだけではナンバー灯が戻せません。
ここでプロのテクニックを使います。
ナンバー灯ユニットのスポンジパッキンの部分に、配線が通るだけのわずかな切り込みを入れるか、ユニットとバンパーの隙間をうまく利用して配線を逃がします。
配線を通す際は、針金ハンガーを伸ばしたものなどをガイド(呼び線)として先に通し、それに配線をテープで巻き付けて引っ張り上げるとスムーズです。
Step 3: マツコネへの接続
トランク内に引き込んだ配線を、内装の隙間を通して助手席側の足元(またはマツコネユニット裏)まで這わせます。
そして、先ほど紹介したデータシステム RCH071Uをマツコネユニットに接続し、そこから出ているRCA端子にカメラの映像端子を接続します。
ここからは、作業を完璧に仕上げるために絶対に守ってほしい「5つの注意点」を解説します。
ここを疎かにすると、「映像が映らない」「雨漏りした」「車検に通らない」といったトラブルに直結します。必ず目を通してください。
【施工編】バックカメラ取り付け作業で絶対に失敗しないための3つの注意点
まずは、配線や電源取り出しなどの「作業中」に潜む落とし穴についてです。
注意点1:配線引き込み部の「防水処理」は命取りになる
ナンバー灯ルートの最大の弱点は、純正のパッキン部分に配線を通すため、わずかな隙間ができやすいことです。
ここから雨水が侵入すると、ナンバー灯の端子が錆びてショートしたり、最悪の場合はトランク内に水が溜まったりします。
【対策】
配線を通した箇所には、必ずブチルゴムやシリコンコーキングを塗布して防水処理を行ってください。ビニールテープを巻くだけでは不十分です。「水は毛細管現象でどんな隙間からも入ってくる」と心得て、念入りに埋めましょう。
注意点2:電源取り出し時の「接触不良」を防ぐ確実な方法
バックカメラの電源は、通常バックランプの配線から分岐させて取ります。この時、赤いプラスチックの「エレクトロタップ」を使うのが一般的ですが、実はこれがトラブルの元凶になりがちです。
NDロードスターの配線は細いため、エレクトロタップのサイズが合っていないと、中の金属刃が芯線に届かず接触不良を起こしたり、逆に線を切断してしまったりすることがあります。
【対策】
可能であればハンダ付けがベストですが、難しい場合は、配線の太さに合った適切なサイズのエレクトロタップを選び、プライヤーで確実に締め込んでください。また、接続後はテスターで通電を確認し、タップ全体をビニールテープで巻いて振動対策をすることをおすすめします。
注意点3:アース不良による「映像ノイズ・不点灯」を回避する
「配線は完璧なのに映像が映らない…」
この原因のNo.1が、アース(マイナス線)の接続不良です。
カメラのアース線を、トランク内の適当なボルトに共締めしていませんか? そのボルトの座面、塗装されていませんか?
車の塗装は電気を通しません。塗装の上からボルトを締めても、電気は流れないのです。
【対策】
アースポイントにするボルトの座面や、ボディ側の接触面を、サンドペーパー等で磨いて塗装を剥がし、金属の地肌を出してからアース端子を接触させてください。これだけで、映像ノイズや不点灯のトラブルは激減します。
【仕上げ編】NDロードスターの車検とシステム設定に関する2つの重要な注意点
施工が終わっても油断は禁物です。最後に、法的な適合性とシステム側の設定を確認しましょう。
注意点4:「突起物規制」をクリアするカメラ位置の微調整
2009年以降に登録された車には、「外装の突起物規制」が適用されます。
簡単に言うと、「鋭利な突起物がボディ表面にあってはいけない」というルールです。バックカメラも例外ではありません。
カメラがナンバープレートの枠よりも大きく飛び出していたり、角が尖ったカメラが剥き出しになっていたりすると、車検でNGを出される可能性があります。
【対策】
- カメラ選び: 角が丸い形状(曲率半径2.5mm以上)のものを選ぶ。
- 取り付け位置: ナンバープレートの視認性を妨げない範囲で、なるべく奥まった位置、あるいはナンバー灯の横に隠れるように設置する。
取り付け後に横から見て、極端に飛び出していないか確認しましょう。
注意点5:取り付けただけでは映らない?「マツコネのリセット」手順
すべての配線が終わり、ドキドキしながらエンジンをかけてバックギアに入れる。「あれ? 画面が変わらない…」
焦らないでください。これは故障ではありません。
マツダコネクトは、起動時に接続されている機器を認識します。後からカメラを繋いだ場合、システムがまだカメラの存在に気づいていないことがあるのです。
【対策】
マツコネを再起動(リセット)させてください。
車種や年式によりますが、一般的には「ミュートボタン」+「ナビボタン」の長押しなどでリセットがかかります。あるいは、一度エンジンを切り、ドアを開閉してシステムを完全にシャットダウンさせてから、数分後に再始動してみてください。これでカメラが認識され、バック映像が映るはずです。
NDロードスターのバックカメラの取り付けまとめ
NDロードスターへのバックカメラ後付けは、決して難しい作業ではありません。
「バンパーを外さなければならない」という固定観念さえ捨てれば、「ナンバー灯ルート」という、愛車を傷つけず、封印も守れるスマートな方法があります。
そして、今回紹介した「5つの注意点」さえ守れば、プロ顔負けの完璧な仕上がりが約束されます。
- 防水処理で雨漏りを防ぐ。
- 確実な結線で接触不良を防ぐ。
- アースポイントの塗装剥がしを忘れない。
- 突起物規制を意識した位置決めをする。
- 最後にマツコネをリセットして認識させる。
今週末、あなたのNDロードスターをDIYでアップデートして、もっと愛着を深めませんか?
バックギアに入れた瞬間、鮮明な後方映像がモニターに映し出された時の感動と達成感は、きっとあなたのカーライフをより豊かなものにしてくれるはずです。
[参考文献リスト]



コメント