NDロードスターのドラレコ取り付けでよくある失敗と大事な注意点5つ

ロードスター

念願のNDロードスターが納車され、高揚感の中で運転席に座った瞬間、ふと我に返ることはありませんか?
「あれ? フロントガラス、思った以上に狭くないか?」
「オープンにしたら、リアカメラはいったいどこに付ければいいんだ?」

いざドライブレコーダーを取り付けようとして、その物理的な制約の多さに愕然とし、何から手をつければいいか分からず焦っているなら、一度手を止めてください。普通の車と同じ感覚で作業を始めると、視界を遮って車検に通らなくなったり、大切な愛車の内装を傷つけたりする可能性が高いです。

でも、安心してください。実はNDロードスターには、「隠しシガーソケット」という、知る人ぞ知る純正の電源供給ポイントが存在します。これを使えば、面倒なヒューズボックスからの電源取り出し作業は一切不要。

この記事では、その「隠しソケット」の活用法を含め、NDロードスターのドラレコ取り付けで多くのオーナーが陥りがちな「5つの失敗」と、それを回避するための「プロの対策」を徹底解説します。これを読めば、DIY初心者でも作業時間を30分短縮し、プロ顔負けのスマートな取り付けが可能になります。

この記事のポイント

・電源は助手席足元の「隠しソケット」で簡単確保

・リアカメラはウィンドブロッカーに挟んで穴あけ回避

・機種は車検対応の「モニターレス・小型」が必須

・配線はAピラーのツメとエアバッグ干渉に注意

なぜNDロードスターのドラレコ取り付けは「鬼門」なのか?

正直に申し上げます。NDロードスターへのドラレコ取り付けは、他の車種に比べて圧倒的に難易度が高い「鬼門」です。

最大の問題は、その美しいスタイリングの代償である「極端に狭いフロントガラス」と「屋根が開くオープン構造」です。

一般的なミニバンや軽自動車なら、吸盤で適当な位置にポンと付ければ終わりです。しかし、NDでそれをやるとどうなるか? 運転席からの視界が大きく遮られ、信号機が見えにくくなるだけでなく、道路運送車両の保安基準(車検)に適合しなくなるリスクが非常に高いのです。

また、リアカメラの配線を適当に通してしまうと、ルーフを開閉するたびに配線が噛み込んだり、断線したりするトラブルに見舞われます。「せっかくのドライブ中に、配線がぶら下がってきて気分が台無しになった」という話を何回も聞いています。

だからこそ、NDロードスターには、この車専用の「正しい取り付けの作法」が必要です。

【準備編】NDロードスターの部品選びと場所決めで陥る「3つの失敗」

まずは、工具を握る前の「計画段階」で多くの人が躓くポイントです。電源の場所、リアカメラの位置、そして機種選び。ここで間違えると、後の作業がすべて無駄になってしまいます。

【失敗1】ヒューズ電源で苦戦して時間を浪費する

NDロードスター「隠しソケット」マップ

対策:助手席足元の「隠しシガーソケット」を活用せよ

多くのDIY解説記事や整備手帳では、電源確保のために「ヒューズボックスからの電源取り出し」を推奨しています。しかし、私は断言します。NDロードスターにおいて、ヒューズ電源からの取り出しは、もはや最善策ではありません。

通常、ドラレコの電源を裏取り(配線を隠して接続)する場合、検電テスターで通電を確認し、ヒューズを差し替え、アースポイントを探すという煩雑な手順が必要です。狭い足元に潜り込んでの作業は、腰への負担も大きく、内装を傷つけるリスクも伴います。

解決策:
マツダはNDロードスターの設計段階で、非常に合理的な電源ポイントを用意してくれています。それが、助手席足元の奥にある「隠しシガーソケット」です。

これを使えば、検電もヒューズ交換も一切不要。純正のアクセサリーソケットがあらかじめ用意されているため、そこにプラグを差し込むだけで、安全かつ確実に電源を確保できます。これは、ヒューズ電源という「難しい手段」に対する、メーカー純正の「簡単で安全な代替手段」です。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 隠しソケットを使用する際は、必ず「L字型」のシガープラグ、または延長コードを用意してください。

なぜなら、ソケットの位置が奥まっており、ストレート型のプラグだと足元の発泡スチロールカバーに干渉して蓋が閉まらなくなることが多いからです。この小さな準備が、作業の「詰み」を防ぎます。

【失敗2】リアカメラ取り付けで車体に穴を開けてしまう

NDロードスターのウィンドブロッカー設置術

→ 対策:ウィンドブロッカーへの「挟み込み設置」が正解

オープンカーであるNDロードスターにとって、リアカメラの設置場所は最大の悩みどころです。リアガラスは幌と一緒に収納されてしまうため、貼り付けることができません。

ここで多くの人がやってしまう失敗が、「強力両面テープでボディに直貼り」したり、最悪の場合「ビスで車体に穴を開けて固定」してしまうことです。これはリセールバリューを大きく下げるだけでなく、浸水リスクの原因にもなります。

解決策:
私が提案する最適解は、「ウィンドブロッカー」への設置です。

座席後方にある風の巻き込み防止板(ウィンドブロッカー)に、市販の「専用挟み込みステー(マウント)」を使用すれば、穴あけ加工なしで強固にカメラを固定できます。配線もセンターコンソール内やサイドシルを経由させることで、オープン時でも完全に隠蔽可能です。

【失敗3】モニター付きの大きな機種を選んで車検NGになる

NDロードスターのドライブレコーダー設置場所

対策:「モニターレス」または「小型モデル」を選ぶ

機種選びで「画面が大きい方が見やすいだろう」と安易に選ぶのは危険です。ここで重要になるのが、「道路運送車両の保安基準 第39条」です。

この法律では、フロントガラスへの貼付物は「ガラス開口部の上縁から実長20%以内」または「下縁から150mm以内」という範囲に限定されています。

NDロードスターのフロントガラスは上下幅が非常に狭いため、この「20%」の範囲はわずか数センチしかありません。一般的なモニター付きドラレコを付けると、あっという間にこの範囲を逸脱し、車検NGとなるだけでなく、信号機が見えないという危険な状態になります。

解決策:
この制約をクリアするためには、モニター(液晶画面)を廃した円筒形の小型モデルや、スマホで映像を確認するタイプの機種を選ぶのが鉄則です。これならルームミラーの裏側にすっぽりと隠れ、視界を一切妨げません。

NDロードスター【作業編】取り付け作業で愛車を傷つける「2つの失敗」

準備が整ったら、いよいよ取り付け作業です。ここでは、内装パーツの破損や、安全に関わる配線処理のミスなど、作業中に起こりやすい2つの失敗について解説します。

【失敗4】Aピラーの内装剥がしでツメを折る

→ 対策:手前に引かず「上に引き抜く」

配線を天井から足元へ通す際、フロントガラス横の柱「Aピラー」の内装カバーを外す必要があります。ここで多くの人が、カバーを無理やり手前に引っ張って、プラスチックのツメ(クリップ)や差し込み部分を破損させてしまいます。

解決策:
Aピラーカバーを外す際は、以下の手順を守ってください。

  1. ウェザーストリップを外す: まず、ドア開口部のゴムパッキンを手で引っ張って外します。
  2. 上部から浮かせる: カバーの上部に指をかけ、室内側へ向かって「パコッ」と音がするまで優しく引きます(上部のクリップのみ外す)。
  3. 上に引き抜く: ここが最重要です。クリップが外れたら、カバー全体を「天井方向(上)」へスライドさせるように引き抜きます。構造上、下部は差し込まれているだけなので、手前に引くと折れます。

【失敗5】配線がエアバッグに干渉して安全性を損なう

→ 対策:純正配線に沿わせて「裏側」を通す

Aピラー内部を通す際、絶対にやってはいけないのが、配線を適当に押し込むことです。NDロードスターのAピラー内部には、カーテンエアバッグが収納されている場合があります(グレード・年式による)。

もし配線がエアバッグの上(室内側)を通っていると、万が一の事故でエアバッグが展開した際、配線が弾け飛んで乗員を傷つけたり、エアバッグの展開そのものを阻害したりする恐れがあります。

解決策:
配線は必ず、既存の純正配線に沿わせ、結束バンドでしっかりと固定してください。そして、エアバッグの展開を妨げないよう、エアバッグユニットの「裏側(車体側)」を通すのがプロの鉄則です。

NDロードスターのドラレコ取り付けでよくある質問 (FAQ)

最後に、NDロードスターのドラレコ取り付けに関して、よくある質問にお答えします。

Q1. 隠しソケットはエンジンを切ると電源も切れますか?

A. はい、切れます。バッテリー上がりの心配はありません。

助手席足元の隠しシガーソケットは、ACC(アクセサリー)電源と連動しています。つまり、エンジンスイッチをOFFにすれば、ソケットへの通電も遮断され、ドラレコの電源も自動的に落ちます。
常時通電ではないため、つなぎっぱなしでもバッテリーが上がることはありませんのでご安心ください。

Q2. 駐車監視機能は付けたほうがいいですか?

A. NDロードスターでは、あまりおすすめしません。

NDロードスターの純正バッテリーは、軽量化のためにサイズが小さく、容量にあまり余裕がありません。ドラレコの駐車監視機能(エンジンOFF中の録画)を使用すると、バッテリーへの負担が大きく、いざ乗ろうとした時にエンジンがかからないリスクが高まります。
もし駐車監視機能をどうしても使いたい場合は、車両バッテリーを使わない「ドラレコ専用の外部バッテリー」を別途導入することを強くおすすめします。

Q3. 自分で取り付ける自信がなくなりました。持ち込み取り付けはどこで頼めますか?

A. ディーラーよりも「電装系に強いプロショップ」がおすすめです。

ディーラーでは、純正品以外の取り付けを断られるケースや、工賃が高額になるケースがあります。
おすすめは、ロードスターの扱いに慣れている専門店や、電装品の取り付け実績が豊富な整備工場です。「グーネットピット」などの検索サイトで、近所の整備工場の実績(NDロードスターの作業事例があるか)を確認してから依頼すると安心です。

まとめ:NDロードスターは「スマート」に乗ろう

NDロードスターのドラレコ取り付けは、確かに一筋縄ではいきません。しかし、今回ご紹介した「5つの失敗」を回避し、「隠しシガーソケット」と「ウィンドブロッカー活用」という武器を使えば、その難易度は劇的に下がります。

  • 電源: 助手席足元の隠しソケットで、30分の時短と確実な接続を。
  • リア: ウィンドブロッカー挟み込みで、穴あけなしのスマートな設置を。
  • 機種: モニターレス等の小型機で、保安基準と視界をクリア。
  • 作業: Aピラーは「上に抜く」、配線は「エアバッグの裏」へ。

これらは単なる手抜きではなく、NDロードスターという車の特性を論理的に理解した上での「最適解」です。

自分の手で、愛車を傷つけることなく、プロ並みに美しく仕上げたドラレコ。その満足感は、これからのドライブをより一層楽しいものにしてくれるはずです。

さあ、まずは助手席の足元を覗き込んで、あの「隠しソケット」を確認してみることから始めてみませんか?

[参考文献リスト]

raguo

この「Luxury x Cruise」では、専門的な知識をわかりやすく噛み砕きながら、車の魅力を発信していきます。
これから車を購入しようと考えている方、ドライブが好きな方、そして私と同じように車を愛する全ての方にとって、少しでも有益で、ワクワクするような情報をお届けできれば幸いです。

raguoをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました